マキノノゾミ作・演『殿様と私』に升毅、水夏希、松村武らが集結

マキノノゾミが手掛けて2007年に初演され傑作コメディ『殿様と私』の上演が決定した。2025年2月・3月に松本・まつもと市民芸術館小ホールと、大阪・近鉄アート館にて上演される。出演は、升毅、水夏希、松村武ら。

マキノは『MOTHER』、『東京原子核クラブ』、『赤シャツ』などで多くの演劇賞を受賞し、NHK連続テレビ小説『まんてん』の脚本でも注目を集めたほか、近年も『魔界転生』、『西遊記』といった話題作の脚本も手掛け、22年には紫綬褒章を受賞するなど、日本の演劇界をけん引している一人。

コメント
升毅
時代などという途轍もないスケールではないものの、この10年ほどの携帯電話をはじめとする電子機器の機能や文化の進化についていけず、興味がない・必要ないという逃げの一手で背を向け耳を貸さない私は、白河義晃にいたく共感しています。本作に携わる事で、自身の性格・生活環境が少しでも変化したならば…。
そのとき私はユル・ブリンナーのように華麗なステップを踏んでいることでしょう。

水夏希
明治時代の作品に触れる度に、当時の異国文化との摩擦や刺激、時代の変化に対する葛藤に想いを馳せ、先人たちの選択がどんなに大変なものだったかと震えます。
しかし、時を経て今尚刻々と変化していく時代に私達も生きているわけで、自分の中に共通項を見いだし、生き生きと演じたいと思っています。
演出のマキノさんはじめ、初めてご一緒する方ばかりですし、松本での上演もまた楽しみにしています!

松村武
個人的に大好きな町、松本での滞在制作。二度目です。マキノさん、升さんとは初めてご一緒させていただきます。和洋混在、混迷の明治初期モノって物語の舞台としてとても好みです。そこで面白い役をやらせていただきます。楽しみな事ばかりですね。多くの人に注目していただける作品になるよう精一杯頑張ります。時には酒や蕎麦も楽しみながら。

演出:マキノノゾミ
『殿様と私』の「殿様」は『王様と私』のユル・ブリンナー(王様)のようには英語を話せません。むしろ英語なんか大嫌いです。なので「アンナ」(私)とのコミュニケーションはまことに厄介なものとなります。「変わらなければならないとわかってはいるが、なかなか簡単には変われないのだ」と七転八倒するこの物語は、初演時よりも、むしろ現在のほうが、ずっと身につまされるのではないでしょうか。17年も前に先見的にこういう芝居を書いたわたしは、なかなかえらいぞと思います。笑。

あらすじ
明治19年、東京。白河邸の主、白河義晃子爵は、時代の急激な西洋化に馴染めず酒に溺れる日々を送っていた。そんなある日、家令の雛田源右衛門が外務卿の書生に時代遅れのちょん髷をからかわれ、さらには「白河子爵には華族の資格なし」と侮辱される事件が勃発。誇りを傷つけられた義晃は怒り心頭に発し、これまた時代遅れの討ち入りを決意する。
しかし、息子の義知は、刀ではなくダンスで立ち向かうことを提案し、戸惑いながらも、 アメリカ人女性アンナ先生の熱血指導のもと、ぎこちないダンスの特訓が始まる。
果たして、義晃は華麗なステップを踏めるようになるのか

まつもと市民芸術館プロデュース『殿様と私』

2025年2月13日(木)~16日(日)
長野/まつもと市民芸術館 小ホール

2025年2月28日(金)~3月2日(日)
大阪/近鉄アート館

作・演出:マキノノゾミ
出演:升毅 水夏希 久保田秀敏 平体まひろ 武居卓 喜多アレクサンダー 水野あや 松村武

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