2024年秋に劇団☆新感線44周年興行として、博多・東京・大阪にて上演され、15万人を動員した舞台『バサラオ』が、映像作品・ゲキシネとなって2025年6月27日より全国公開される。
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舞台となる時代は、脚本の中島かずきが史実をもとにしつつ発想した、南北朝時代ならぬ東西朝時代。生田斗真が絶世の美貌を使って世をバサラに染め上げようとする妖艶な男・ヒュウガを演じ、中村倫也はその美に惹かれたか、その軍師となった飄々とした男・カイリを演じた。2人で組んだバディに絡むのは、西野七瀬、粟根まこと、りょう、古田新太演じる人物。それぞれクセの強い役どころながら、陰惨ではなくからりと我が道を行くキャラクターをつくり上げ、新感線流の心躍る時代エンターテインメントを立ち上げた。
ゲキ×シネは、スクリーンでの鑑賞を前提にした、多くのカメラ機材での収録や映像編集、音響効果により、舞台を上演した劇場での臨場感を再現している。映像だからこそ可能な没入体験に酔いしれたい。
あらすじ
「俺は好きなように生きる。この〝顔〟を使って」
憂き世に咲く狂気の桜。世界はこの男の美に堕ちるかに思えた――。
ヒノモトと呼ばれるこの国ではミカドや貴族に代わり、武家の棟梁である将軍が政を行なっていた。だが幕府が開かれて百数年が経った今、将軍は名目だけの存在となり、実権は執権のキタタカ(粟根まこと)が握っている。
ゴノミカド(古田新太)は天下を取り返そうと倒幕を企てるが失敗。捕らえられて沖の島に島流しにされていた。そのミカドの様子をキタタカに報告した幕府密偵のカイリ(中村倫也)は、今回を最後に密偵を辞めたいと申し出るが、寝返りを邪推されて殺されそうになる。
その場から逃れたカイリは、通りかかった広場でヒュウガ(生田斗真)が開くバサラの宴に遭遇する。狂い桜の下で女たちとともに歌い踊るヒュウガ。幕府の役人たちが現れ女たちを取り戻そうとするが、女たちはヒュウガを守るために役人たちに襲いかかって散っていく。
死んだ女たちを葬らず立ち去ろうとするヒュウガに怒るカイリ。ヒュウガはうそぶく。
「この女達の血を吸って、狂い桜はいっそう美しく真っ赤な花を咲かす。美の輪廻だ。その美の真ん中にあるのがこの俺だ」。
それがバサラと言い切るヒュウガ。その生きざまに惹かれたか、カイリはヒュウガの軍師となる。
さらに自分の首を取ろうと現れた女大名・サキド(りょう)に、ヒュウガはこうもちかける。
「本当に俺の首でいいのか。ミカドの首ならどうだ」。
ミカドの首を取ってくると言うヒュウガに、ひと月待とうと答えるサキド。ヒュウガは沖の島に乗り込んでミカドの守護役・アキノ(西野七瀬)と戦い、ゴノミカドを担ぎ出すことに成功。サキドも加勢し、ミカドはついに都に帰還を果たす。だが貴族ばかりを重んじるミカドに武士の不満は高まっていく。
己の美学を貫くため、さらなる謀略をめぐらすヒュウガ。その光の果てにあるものは――。
2025年6月27日(金)より3週間限定上映 ※一部映画館は上映スケジュールが異なる
東京/新宿バルト9 大阪/T・ジョイ梅田ほか 全国の映画館にて
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:生田斗真 中村倫也 西野七瀬 粟根まこと りょう 古田新太 ほか