2003年にドイツで公開され、数々の映画賞を受賞した映画『グッバイ、レーニン!』の舞台化作品が来春、日本で初めて上演される。主演は相葉雅紀。

原作の映画は本国ドイツだけでも600万人以上を動員し、ドイツの興行収入記録を塗り替えた名作。東西ドイツ統一を背景に、時代の変化に翻弄される家族の姿を、コメディチックに、またハートフルに描いたヒューマンドラマだ。
2021年に映画の脚本を手掛けたベルント・リヒテンベルク自身が舞台化を手掛けた。舞台ならではの仕掛けも盛り込まれた舞台版は、日本ではこの度が初上演となる。
演出は、これまでに紀伊國屋演劇賞や読売演劇大賞最優秀演出家賞などを受賞してきた上村聡史が手掛ける。本作について「“人々の身体に染みついた記憶”がテーマだ」と感じたという。これまで多くの作品で“歴史と分断”を描いてきた上村がどう描くのか、注目したい。
コメント
相葉雅紀
今から数十年前の出来事をテーマにした物語ではありますが、脚本を読んだとき、作品に描かれる時代の流れに翻弄される人々の姿、家族を想うあたたかい心は、今の時代にも共感できるような、いきいきとしたものが息づいていると感じました。
上村さんの演出によって描かれる作品の世界に飛び込み、全力で挑ませていただきます。
ストーリー
主人公アレックスは、母と姉と3人で、東ドイツの首都ベルリンに暮らしている。
父はアレックスが幼いころに西ドイツに単独亡命していた。東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜、アレックスは家族に内緒で反体制デモに参加、警官ともみあっていたところを、偶然通りかかった母に見つかってしまう。
母はそのショックから心臓発作を起こし、8か月間昏睡状態に陥ってしまうが、ある日突然目を覚ます……。
東京/2025年3月9日(日)~3月31日(月) PARCO劇場
福岡/2025年4月5日(土)~4月7日(月) キャナルシティ劇場
大阪/2025年4月11日(金)~4月15日(火) 森ノ宮ピロティホール
原作:ヴォルフガング・ベッカー/ベルント・リヒテンベルクによる同名映画
脚本:ベルント・リヒテンベルク
演出:上村聡史
出演:相葉雅紀 ほか