写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」極北の自然に魅せられた写真家の軌跡

極北の自然に魅せられた写真家、星野道夫の軌跡を追う写真展が、9月14日より京都・大丸ミュージアムにて開催される。

ホッキョクグマ。カナダ、ハドソン湾。撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
ホッキョクグマ。カナダ、ハドソン湾。撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

星野は少年のころから北の自然に憧れ、極北の大地アラスカに生きた。取材中の事故で急逝して25年以上を経た現在においても、心打つ大自然や動物の写真と美しい文章で、多くのファンを魅了している。

ブリザードの氷原をゆくホッキョクグマ(ナヌーク)の親子 カナダ、ハドソン湾 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
ブリザードの氷原をゆくホッキョクグマ(ナヌーク)の親子 カナダ、ハドソン湾 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

北極圏の大自然、そこに息づく野生動物や人々、そして語り継がれた神話……
星野は多くの「出会い」を通じて思索を深め、写真家として成長していった。本展では、20歳のときに初めて足を踏み入れたアラスカの村の記録から、亡くなる直前まで撮影していたロシアのカムチャツカ半島での写真までを一望する。

アルペングロウ(山頂光)に染まる夕暮れのデナリ(マッキンレー山) デナリ国立公園 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
アルペングロウ(山頂光)に染まる夕暮れのデナリ(マッキンレー山) デナリ国立公園 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

写真のほかにも、20歳のときにシシュマレフ村の村長に宛てて書いた手紙をはじめ、貴重な資料展示を交え、旅を終えることなく急逝した星野道夫の足跡を辿る。未完の作品群から、「自然と人の関わり」を追い続けた星野の終わりなき旅に思いを馳せることのできる写真展。

シシュマレフ村の子どもたちとともに 1973年 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
シシュマレフ村の子どもたちとともに 1973年 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
草むらに潜むグリズリー 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
草むらに潜むグリズリー 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
秋の夕暮れ、カリブーが極北の河を何かに急がされているように渡っていった。 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
秋の夕暮れ、カリブーが極北の河を何かに急がされているように渡っていった。 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino
写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」

2024年9月14日(土)~30日(月) ※会期中無休
京都/大丸ミュージアム〈京都〉

入場時間 10:00~18:30(19:00閉場) ※最終日は16:30まで(17:00閉場)
入場料 一般・大学生1,000円(前売 800円) ほか

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